てんかんと間違えやすい発作は必ず違いがあるんです

「てんかん」と同じような発作を起こす病気は、色々とあります。ここでは、特に発症の頻度が高く、「てんかん」と見分けがつきにくいものに的を絞って、紹介していくことにしましょう。ここで紹介する発作と、「てんかん」との違いは必ずあるので、慌てずに、症状をよく観察するようにしなければいけません。

スポンサーリンク

熱性けいれん

熱性けいれん

熱性けいれんは、生後3ヶ月~5歳くらいまでの乳幼児に多く見られます。熱が急に上がるときに起こるけいれんで、38.5~39℃の高熱時に多いです。突然ぐったりして全身を震わせ、手足を突っ張り、体が硬直します。多くは強直型の発作ですが、中には体の片側にのみ症状が出たり、けいれんが起こらないこともあります。ほとんどの場合、熱性けいれんの発作は、5分以内で治まります。一般的に、最初の発症年齢が低いほど、再発の可能性が高く、女児のほうが発症・再発しやすいと言われています。

判別のポイント

「てんかん」との違いを見極めるポイントとしては、発熱の有無です。熱性けいれんの場合は、風邪などで高熱が出たときに発症しますが、「てんかん」は熱のないときに、繰り返し発作が起こります。また、病院での検査で、特有の脳波異常が認められることも「てんかん」の特徴と言えます。

薬を用いたてんかんの治療は症状にあわせて量を調整
薬を用いたてんかんの治療は症状にあわせて量を調整
てんかんに対しては、薬物治療が基本です。使われる薬の効果や副作用などについて、紹介しています。

失神

失神

失神は、脳に血液が十分に流れていかないため、一時的に意識を消失する発作です。血液のほかにも、酸素やブドウ糖が不足していると起こります。起立性低血圧や頭痛、強い驚き、恐怖などによって引き起こされます。

また、立っているときに、急に目の前が暗くなり、 めまいや吐き気などが見られ、顔面が蒼白になり意識消失して倒れるといった症状は、10~20代の若い世代に多いです。これは「血管迷走神経反射性失神」と言い、何か強い痛みや精神的ショック・ストレスなどが原因で、自律神経のバランスが崩れることによって起こります。

失神の多くは、1~3分程度で回復します。ただ、失神している時間が長かったり、短い期間で何度も症状が出るときは、病院を受診し、きちんと検査を受けましょう。

判別のポイント

「てんかん」を起こしたときも、意識を失って倒れることがあります。ですが、一般的には、発作が起きる前にこれと言った前ぶれが見られません。失神の場合、意識を失う前にめまいや吐き気以外に、動悸や冷や汗、倦怠感といった症状が現れることもあります。なので、症状をしっかりと見ていれば、「てんかん」との判別は簡単にできます。

心因性非てんかん発作

心因性非てんかん発作

一般的に「てんかん」は、原因が分からないものと、脳外傷などが原因となるものに分けられています。ですが、もう1つ、精神的な問題が原因となって「てんかん」のような発作が起きることがあります。これを「心因性非てんかん(性)発作」と言います。極度の不安や精神的ストレスが発作を誘発し、元々「てんかん」を持っている人に発症するものを「偽発作(または擬似発作)」と呼びます。長期間「てんかん」を患っている人に多く見られ、併せて転換性障害(精神的疾患の一種)を持っている人によく見られるとされています。

判別のポイント

普通の「てんかん」は、症状を何度も繰り返しますが、「心因性非てんかん発作」は、短時で色々な症状が現れます。さらに、誰も周囲の人はいないときには発作が起こらなかったというときにも、この発作が疑われます。発作後、本来の「てんかん」にありがちな眠気やもうろう状態になることはなく、すぐ元通りになります。また、「心因性非てんかん発作」は、神経細胞の過剰興奮がないことから、病院での検査でも脳波の異常が認められません。

てんかんの基本検査と脳波検査・画像検査
てんかんの基本検査と脳波検査・画像検査
てんかんが疑われる場合は、検査を受ける必要があります。脳波検査やMRIなど、てんかんの診断に有効な検査方法を紹介しています。

投稿者プロフィール

ハリス・エドワード
ハリス・エドワード
てんかんを研究している「ハリス・エドワード」が、てんかんという病気について教えます。てんかんは珍しい病気ではなく年々患者さんが増えている病気でもあります。脳に関係するてんかんをまずは知ることが大切です。