自閉症と間違えやすい病気はあっても病名まで知ってますか

症状が似ているため、自閉症と勘違いされる病気も数多くあります。正確には自閉症そのものが病気というよりは障害といったほうが適切なので、似ているものも障害と呼ばれることが多いですね。さて、どんな病気(障害)が自閉症と間違われやすいのでしょう?

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知的障害

知的障害

特に低機能自閉症(カナー症候群)の場合は、たいてい知的障害も付随(ふずい)しています。なので、この障害自体が自閉症だと思われることがあるんですね。これは必ずしも自閉症だけにプラスアルファされるものではありません。知的障害とは、知的能力の発達が遅れている状態をいいます。原因については産まれる前から産まれたあとまで様々なことが考えられます。また、症状の程度によって、最重度、重度、中等度、軽度の4段階に分けられます。

知的障害の特徴

勉強や社会適応にいろんな問題が出てきますが、それぞれの能力にあった環境作りを心がけることで、普通に生活することが十分にできます。症状の特徴としては、知的能力の低さのほかに、多動や同じ動作を何度も機械的に繰り返すなどといったものが挙げられるでしょう。症状のタイプは色々あって、その差も大きいです。大人になればなるほど、ある程度は生活範囲も広がっていきます。それにつれてより細かなサポートが必要になります。

情緒障害

情緒障害

これも自閉症と間違われやすい障害の一つです。心の病気といえる情緒障害は自閉症とは別のものですが、今日本では文部省が自閉症を対象として含めた特殊学級を情緒障害学級と命名しているために混乱を招くもとになっています。情緒障害とは、自分の感情をうまくコントロールできずにいつも不安定で、適切な行動をとるのが難しい状態をいいます。原因は対人関係の問題だと考えられています。特に小さいころは両親がケンカばかりしているとか、親に叱られてばかりいるとか、険悪な環境は情緒障害を引き起こすキッカケになることもあります。

情緒障害の特徴

情緒障害は特に子供のころに特徴的な症状が見られます。いくつか代表的な症状を見てみましょう。

チック

自閉症のチック

強迫的な傾向を示す子や精神的な緊張が強かったり、抑圧的なときに症状が出ることが多いですね。目をパチパチさせたり、急に飛び跳ねるなど症状はさまざまです。この病気については次の項目でくわしく説明します。

爪かみ

自閉症の爪かみ

何かをガマンしていたり、何かにおびえていたりする時の行為です。爪がなくなるまでかんでしまう場合は、完全に情緒障害だと思っても間違いないでしょう。

抜毛

自閉症の抜毛

抜け毛ではなく、この症状は自分で髪の毛を抜いてしまいます。感情を抑えていたり、自分を責めていたり、すごく緊張しているときなどに見られます。

緘黙(かんもく)

自閉症の緘黙

初対面の人がいたり、慣れない場所、またどんな場面でも全然しゃべらなくなるといったことがあります。ひどくなると動作も固まってしまいます。

※そのほか、頭痛や腹痛、下痢(げり)や嘔吐(おうと)といった症状も出ます。さらに声が出せなくなる(失声)、手や足が動かなくなる、目が見えなくなるなど重症になるケースもあります。

どこに相談すればいいの?

思春期外来等をもつ病院が全国各地にありますし、小児神経科や心療内科で診てもらうのもいいでしょう。保健所では育児相談や発達相談も実施しています。また、最近はカウンセラー教諭がいたり、スクールカウンセラーが派遣されている学校もあるんですよ。教育センターや教育相談所、児童相談所なども利用するのをおすすめします。

チック症(トゥレット症候群)

チック症

「チック症」は自閉症と似ている病気であると同時に、自閉症の合併症だということもできます。ですが、チックの症状ばかりが目につくのであれば、自閉症の前に「チック症」の疑いがあります。「チック症」は神経の病気の一つです。クセのようなもので特に乳幼児期から小学校・中学校時代にかけて症状があらわれます。子供のチックの症状は、成長するにつれてほとんどが消えていきます。このうち、声や行動に症状が出る慢性的なものを「トゥレット症候群」といいます。こちらは学童期から思春期にかけて多く見られます。

「チック症」(トゥレット症候群)の特徴

まばたき、首振り、顔しかめ、口すぼめ、肩上げなどというふうに上半身に症状がよくあらわれます。大きくは飛び跳ね、足踏み、足けりなど全身に出る「運動性チック」と咳払いや鼻ならし、うなり声、短い叫びを連発する「発声(音声)チック」に分けられます。

「チック症」(トゥレット症候群)の対処方法

重症の場合には薬を用いて、軽症ならレクリエーションなどを利用した行動療法が効果的とされています。親へのカウンセリングも十分に行い、本人の不安や緊張を和らげて、リラックスさせることが目的です。また本人に障害のことを伝えると、余計に気にしてかえって症状が強くなることもあるので注意しましょう。症状にあまり気を向けないように、何かほかのことに興味を持たせるようにしましょう。

投稿者プロフィール

自閉症の森「森重良美」
自閉症の森「森重良美」
自閉症を少しでも多くの人に知ってもらいたい、理解していただきたい思いで自閉症に関する事を紹介しています。理解することで初めてわかることがあります。自閉症を改善していくためにも病気について向き合い、助け合い情報交換していきましょう。