自閉症

薬で治療!

多くの場合、自閉症には薬が処方されます。症状がすべて改善されるとは限りませんが、ちゃんと合っているのなら、プラスに働きかけることは確かです。薬も上手な使い方をできるといいですね。ここでは薬を使うと、どんな効果があるのか?また、服用時の注意点なども含めて説明しましょう。

薬は療育の手助けになる!

薬を用いるのは本人にとっても家族にとっても、それなりの不安があると思います。ですが上手に使えば自閉症の治療に欠かせない療育(治療教育)の大きな手助けになるでしょう。薬を使うと神経心理が改善されて、療育しやすい状態になっていきます。結果、よい効果が得られます。できれば徐々に薬を使わなくても効果的な療育ができるようになるのが理想的です。また、薬にばかり頼って、療育を怠ってはいけません。あくまでも重要なのは症状に合った療育を受けることで、薬はそれをスムーズに進めるためのサポート役と考えましょう。最初はいろんなパターンの療育で適したものを見つけることが先決ですよ。いろいろ試しても効果が見られなかった段階で薬を使っても遅くはないと思います。

症状別に薬を使う

自閉症に対する薬は、次のような症状を改善する目的で使われます。ただし、効き方には個人差があります。

脳機能を改善する

脳機能の全体、または特定の部分を改善するために使われます。これら薬はまだいろんな研究が重ねられている最中です。脳機能の全体を改善する目的のものとしては、ビタミンB群や向知性薬(脳の循環や代謝をよくする薬)などがあります。

情緒障害や異常行動を改善する

情緒不安定、こだわり行動、自傷行為などを和らげるために使われます。このような症状には一般的に安定剤が有効と考えられます。ただし、これらは強力なので最初は少しずつ服用するようにしてください。効果があらわれないからといって、いきなり大量に飲むのはいけません。必ず医師の指示に従いましょう。

合併症の治療

もう一つ、自閉症に対して薬を使う目的は合併症の治療にあります。自閉症はいろんな合併症を引き起こすおそれがある病気です。てんかんや多動、睡眠障害、ぜんそく、アトピーなどが見られます。なかでも気をつけなければならないのは、てんかんです。これらの合併症のくわしいことについては「自閉症かな?と思ったら」のページで紹介しているので、そちらをご覧ください。合併症の症状が和らぐだけでも、本人もまわりの人もかなりラクになるでしょう。いずれにせよ、合併症に効果的だと思った薬で、別の症状を誘発(ゆうはつ)してしまうことがあり得るという点を十分に理解しておくことが大切です。

副作用に注意!

自閉症そのものに効くというよりも、自閉症によってあらわれる症状や、それにともなう合併症に効果的な薬が処方されます。どんな薬にもいえることは、それを服用すると、普段はない特別な物質が体内に取り込まれるわけです。そうなると、体がいつも通り機能しなくなる可能性もあります。それが副作用となってあらわれることが考えられます。もちろん、薬の量や飲む回数、体質などによって副作用が出ない人もいます。薬の種類によっても違いますが、眠気、唾液(だえき)の出すぎ、食欲不振など様々な副作用があります。また本人が薬を飲むことを嫌がる場合、苦さを嫌ってなどの理由のほかに、副作用が強すぎて拒否していることも考えなくてはなりません。副作用が強すぎると普通にできることもできなくなったりして、意欲低下にもつながります。そういうときには薬をかえてもらうことも必要になるでしょう。本人自身が症状を伝えるのが難しいときは、家族の人がしっかりチェックして、医師にどういう症状なのかを伝えるといいですね。

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