てんかんの外科的治療を検討する基準とは

「てんかん」の治療は基本的に薬物治療が行われますが、薬を用いても効果が見られない「難治性てんかん」の場合に、外科的治療を施す場合があります。外科的治療の際には、医師とよく相談し、手術内容などに納得した上で受けるようにしましょう。

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「難治性てんかん」について

難治性てんかん

薬物治療を行っても、十分な効果が見られないものを「難治性てんかん」と言います。「てんかん」全体の20~30%は、薬にあまり良い反応を示さないと言われています。こういった「難治性てんかん」に対しては外科的治療が検討されますが、中には手術を受けられない人もいます。手術を受けることができるかどうかは、医師の正確な診断によって決まります。

近年では、医療技術の進歩によって、極めて低リスクの手術で、満足のいく結果を得ることができています。すべての「難治性てんかん」に対し手術を行うことができ、治るというわけではありませんが、一部の「難治性てんかん」には、手術でかなり高い確率で発作の発生をコントロールすることができると言われています。

てんかん発作の経過や主な症状と種類について
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手術を検討する基準

手術を検討する基準

どのような基準で、手術が検討されるのでしょうか。「てんかん」の場合は、次のようなことを考慮して、手術が必要か、または可能かを判断していきます。

  1. 長期間、適切な薬物療法を行っているにもかかわらず、発作が抑制されない場合
  2. 発作が頻発するために、日常生活に著しい支障がある場合
  3. 脳の一部分にのみ、「てんかん」の原因がある場合
  4. 発作の原因となる部分を手術によって切除しても、著しい機能障害が残らない場合
  5. 年齢が15歳以上で、持続的な精神症状がない場合
  6. 手術で発作が起こらなくなったり、大幅に改善することで、社会復帰が見込める場合
てんかんの定義と発祥の仕組みとてんかんの種類
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てんかんの手術方法

手術方法
手術方法についても、よく把握しておきましょう。「てんかん」で外科的治療が必要になった場合は、「切除手術」と「遮断手術」のどちらかが行われます。

切除手術

切除手術

切除手術の中で代表的なものが、「側頭葉切除術」になります。この手術は、側頭葉に発作の原因となる部分がある場合に行なわれます。この治療を施すことで、「てんかん発作」が完全に治まることが多いとされています。もし完全とまではいかなくても、ほとんど発作を起こすことはなくなり、社会生活を送る上で支障が出るような後遺症が残ることも少ないのが特徴です。とても高い効果が期待できます。

遮断手術

遮断手術

遮断手術の中で代表的なものが、「脳梁(のうりょう)離断術」になります。脳梁とは、左右の大脳半球を結ぶ神経線維です。この部分を手術によって遮断することで、過剰興奮が両側の脳に同時に伝わらなくなるため、発作発生の範囲が小さくなります。ただ、この手術を行っても発作が完全に起こらなくなるわけではありませんが、「てんかん発作」によって、意識を失い、倒れてしまう人に効果的と言われています。

薬を用いたてんかんの治療は症状にあわせて量を調整
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投稿者プロフィール

ハリス・エドワード
ハリス・エドワード
てんかんを研究している「ハリス・エドワード」が、てんかんという病気について教えます。てんかんは珍しい病気ではなく年々患者さんが増えている病気でもあります。脳に関係するてんかんをまずは知ることが大切です。